1浪3留の外コン出身起業家インタビュー|もっと勉強は効率化できる。3留しても外コンに行った起業家が語るこれからの勉強

理工学部出身で、株式会社ExPAを創業した起業家の山口貴士さんと、共同創設者の長森健太さんにお話を伺いました。
学生生活の質を向上するためのプラットフォームを掲げ、Ari Kiri mediaに続く第2弾として、学生の学業を支援する、知識共有プラットフォームAri Kiri noteをリリースされました。
まずは塾生OBの山口さんへのインタビューからご紹介します!
大学時代の挫折を乗り越えて活躍する姿は必見です!

新卒で外資系コンサルティングファームに入社。事業再生部門において、中期経営計画策定支援、財務モデリング、事業戦略策定及び実行支援、事業及び財務デューデリジェンス、資金繰りモデル作成支援等のプロジェクトを経験した後、ExPAを共同創業。

 創業経緯

まずは簡単に自己紹介をお願いします

理工学部 物理情報工学科に2009年度に入学し、2016年度に学士課程を修了しました。
その後は、新卒で入社した外資系コンサルティングファームを経て、2018年11月に起業しました。

コンサルティングファームではどのような経験をされたのですか

主に事業再生領域を担当していました。
事業再生とは、業績が悪化して存続の危機にある企業に対し、なんとか事業を存続できるように支援する仕事です。
後がない切羽詰まった状態のクライアントを相手にするため、非常にプレッシャーの高い現場でした。
もう少し具体的に紹介すると、PEファンドが業績悪化している企業を買収し、その経営再建を支援したプロジェクトの経験があります。
その時は、経営戦略の策定から実行まで、業績の回復に必要な事は何でも支援しました。
最もしびれたプロジェクトは、倒産まであと2週間という企業の現場に入った事です。
毎日のように社内に怒号が飛ぶ中、戦略立案から実行まで支援し、事業と従業員を守るために奮闘しました。
やや事業再生ぽくないかもしれませんが、時には日系大手企業が海外に建てた合弁会社の財務アドバイザーも経験しました。
その特は外国での仕事であり、言語の壁もありとてもハードでした。

コンサルタントとして活躍されていたにもかかわらず、なぜ起業されたのですか


起業したいと思った原体験は、居酒屋のアルバイトリーダーに注力していた事でした。
その時のオーナー社長は自分の理想を実現するために、24時間寝る間も惜しんで働く方でした。
早朝に従業員向けのメッセージを送り、開店準備から店舗のオペレーション、更には深夜営業まで働くだけでなく、終了後には翌朝も早いにもかかわらず、アルバイトに酒をおごり、ビジョンを語ってくれる方でした。
それだけでなく、最新の書籍を読み解き、経営者としても常に自分をアップデートし続けていました。
その本気で取り組む姿に感銘を受け、「将来は彼のような格好いい経営者になりたい」と学生時代から漠然と考えていました。
その後事業再生の現場の中で、企業の経営者やファンドの方々と接する中、学生時代から抱いていた想いが強くなり、改めて経営者になる事を決心しました。

 学生時代は本当に馬鹿だった

話は戻り、大変失礼ですが、2009年度入学で2016年度卒業なんですね

そうですね。
実は2年生で1回、3年生で2回留年を経験しました。
中学時代は偏差値35を叩き出した事もあります(笑)。
昔から勉強の効率が悪く、現役時代は全然ダメで、1浪して1日16時間を勉強に注ぎ込むことでなんとか慶應に入りました。
大学に入学後も、リコタイバスケ部にアルバイト・彼女とデート等、やる事が増えたため、持ち前の効率の悪さを発揮し、試験で点数が取れずに留年してしまいました。

意外ですが、勉強が苦手だったのですね

昔から授業ノートが汚く、後で見返しても読みにくい上、内容を理解せず走り書きしてあるため重要なポイントが分かりにくくなっていました。
中学・高校までは基本的に暗記すれば点数を取れる事が多く、それでもなんとかついていけていました。
しかし、大学の勉強は高校までのように決まった答えがなく、学問そのものをきちんと理解する事が求められます。
高校までの勉強スタイルでは、全く授業についていけなくなってしまいました。
困った時に友人からノートを借りて勉強していたのですが、大学だと仲が良い友人が同じ授業を取っているとは限らず、自分の見にくいノートで勉強するしかない授業もありました。
特に理系の授業にありがちかもしれませんが、教授の授業スピードが早く、数式の羅列しか無いノートもあり、大変苦労しました。

一方、優秀な友人はそのような授業でも、数式の意味や教授のコメントもすべてきちんと整理してノートに取っていました。
このようなノートを共有してもった時は本当に勉強が捗り、大変助けられました。
今でも彼への感謝は忘れません。
私が勉強ができず友人に助けてもらった事、授業によっては助けが得られず苦労した事という2つの経験が、今回リリースする「Ari Kiri note」のコンセプトにつながっています。

 学生同士で教え合うことで勉強はもっと楽しくなる

Ari Kiri noteについて教えていただけますか?

まず名前の由来からご説明します。
アリとキリギリスの寓話ってご存知ですか?
Ari Kiri noteの名前は、アリとキリギリスのイソップ寓話に由来します。
実際の寓話には多数の改変バージョンがあり、結末も様々です。
アリが夏場にコツコツ食べ物を貯め、キリギリスは歌って過ごしていたところ、冬が来た時にキリギリスは食べ物がなく飢えて死んでしまうというのが一般的でしょうか。
しかし、一方でアリは食べ物を恵み、キリギリスはお礼にバイオリンの演奏をプレゼントするというハッピーエンディングバージョンもあります。
我々はこのお互いの得意分野を活かし合い、助け合って共生するハッピーエンドを信じたいと思っています。
学生だって性格も得意分野も異なります。
お互い助け合ってよりより学生生活が送れれば最高じゃないですか。
このサービス自体はとてもシンプルな仕組みになっています。
図にするとこんな感じです。

勤勉な学生をアリ学生、私のように助けてほしい学生をキリギリス学生と定義しています。
勉強のできる優秀なアリ学生が、その成果であるノートをAri Kiri noteに掲載し、学生時代の私のような勉強を助けてほしいキリギリス学生がそれを購入する仕組みです。
ノートを掲載した学生は、その見返りとして金銭的なリターンを得ます。
勉強を助けてもらった学生は、そのノートを使って効率よく学べます。
このAri Kiri noteで学生同士の教え合いを促進し、私のような勉強の効率が上がらず苦労している学生を助けたいと思っています。
一方、優秀な学生は、勉強に邁進し、ノートをシェアする事で自分の成果に価値をつける事ができます。

ご自身の経験が強くサービスコンセプトに影響しているのですね

そうですね。
やはり起業するからには、自分の原体験に紐付いた事業である事は重要です。
原体験に根ざし、心の底からやりたいと思える事業でないと、土壇場で踏ん張れないと思うのです。
勉強が苦手で苦労していた私を優秀な友人のノートが救ってくれた事、中にはその助けがなく苦労した事は、上記の通り私の原体験です。
それに加え、もう一つ私がAri Kiri noteで実現したい事があります。
突然ですが、人に頼られ、教える事って楽しくないですか?
私は優秀な友人からノートを借り、教わる事で内容を理解した後、それをもとに他の私の友人に教える事でまた理解が深まり、更に相手から感謝され、とても勉強が楽しくなった経験があります。
やはり人間は物事をきちんと理解し、他者に知識を共有する事に楽しみを覚える生き物だと思うのです。
「学生同士の教え合いを促進する事で、勉強を楽しく感じられる人を一人でも増やす」事は、個人的に私がAri Kiri noteで実現したい事です。
…偉そうな事を言いましたが、実は勉強を教えていたのは当時私が気になっていた女の子に近づく口実だったんですけどね(笑)。
動機はどうあれ、Ari Kiri noteでノートを共有し、学生同士で教え合うことで勉強をもっと楽しくしたいと考えています。

 塾生メッセージ

前編の締めとして、塾生へのメッセージを頂けますか


上記の通り、私1浪・3留しており非常に汚い経歴と言えます。
それでも、外資系コンサルティングファームに新卒で入社して活躍できました。
更には優秀な仲間に出会い、目標の一つであった経営者になる事もできました。
その原動力は、学生時代の居酒屋のオーナー社長との出会で抱いた、”格好いい経営者になりたい”という想いでした。
みなさんも学生のうちから、漠然と、少しでもいいので将来どうしたいを考えてみてはいかがでしょうか。

 おわりに

いかがだったでしょうか。
熱が入りすぎて長文のインタビュー記事となってしまいました。
慶應OBには面白い取り組みをされている方がいらっしゃいますね!
テスト直前ですし、やばい授業がある方はAri Kiri noteを使って勉強してみてはいかがでしょうか?
これまでの試験対策よりも効率よく学ぶ事ができると思います!


次は共同創業者の長森さんのインタビュー記事です。
サービスのより具体的な利用イメージについて語っていただきます。
次記事はこちら
最年少・最速昇進した外コン出身起業家インタビュー|勉強は金になる!外コン出身起業家が目指す世界 [no_toc]