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慶應生が知っておきたい、資格試験の違いや特徴について(証券外務員・証券アナリスト編)

皆さん、こんにちは!
3月というと就活の解禁の時期ですね。
皆さんの中には金融系の職につきたいという方も少なくないのではないでしょうか?
今回は金融業界に進みたい方におすすめの資格としても挙げられる「証券外務員」と「証券アナリスト」の違いについて見ていこうと思います!

証券外務員

証券外務員とは

まず、証券外務員とは証券取引の営業等を行う人のことを指し、
証券会社に入社する際に証券外務員は必須の公的資格になります。
これは外務員として登録されていないものは金融商品の販売ができないという決まり(金融商品取引法)があるためです。
証券外務員の主な顧客は一般の投資家になります。

試験について

試験は一種と二種に分かれています。
証券外務員二種も現物の株式などの業務は行えるものの、信用取引など責任の大きい商品についての業務を行うことができません。
一方、一種は全ての有価証券に関する業務を行うことができます。
つまり、一種は二種の上級資格といえるでしょう。
どちらも受験資格はなく、随時試験が行われています。
まず、二種について見ていきましょう。
試験科目は

  • 法令・諸規則
  • 商品義務
  • 関連科目
になっており、外務員必携(第一巻~第三巻)を中心とした範囲になっています。
○×問題が50問(100点満点)、選択問題が20問(200点満点)の計300点満点で構成され、試験時間は2時間です。
また、試験は全てパソコンを用いて行われるので、念頭に入れておくと良いでしょう!
7割以上の正答率で合格で、合格率は5~6割です。
続いて一種の試験科目は、二種の試験科目にデリバティブ取引が加わり、より広い範囲になります。
こちらは
○×問題が70問(140点)、選択問題が30問(300点)の計440点満点で構成され、試験時間は2時間40分と長丁場の試験になっています。
合格基準は二種と同じく7割以上の正答率ですが、合格率は40%前後と2種に比べ難易度の高いものであることが分かります。
専門学校に行く人も少なくないんだとか…。

証券アナリスト

証券アナリストとは

続いて、証券アナリストとは民間資格であり、有価証券を分析し、その会社についてのレポートの作成や評価をする人のことを指します。
証券外務員は主な顧客が一般の投資家と言上述したように、証券会社の支店での業務になりますが、証券アナリストは主に投信会社や証券会社の本社での業務になります。

試験について

証券アナリストの試験は二段階選抜型になっています。
また、なんと1次試験も2次試験も、公共社団法人日本証券アナリスト協会が実施する通信教育講座に申し込まなくては受験資格が得られません…。
まず1次試験の科目は

  • 証券分析とポートフォリオマネジメント(180分)
  • 財務分析(90分)
  • 経済(90分)
の3科目になっています。
これらの通信教育講座費用はは一括受講の場合55500円かかり、1回の受講で3年間の受験資格が与えられます。
試験は春と秋の年2回なので計6回の受験資格を得られるということです。
試験はマークシート方式で、上位一定割合の受験者の平均得点を基準に左右されるようです。
1次試験に合格すると、2次試験の受験資格が与えられます。
しかし、上述したとおり2次試験でも通信教育講座の受講が受験資格になります。
合格率は約50%です。
2次試験の科目は
  • 証券分析とポートフォリオマネジメント
  • コーポレートファイナンスと企業分析
  • 市場と経済の分析
  • 職業倫理・行為基準(足切りがあります)
の4科目になっています。
試験は午前と午後に別れ、420分間、出題形式は記述式の応用問題になっています。
因みに通信教育講座は4科目一括受講で52500円になります。
試験は6月、年1回の開催になっており、こちらも一回の受講で3回まで受験資格が得られます。
合格率は50%弱となっています。
ここで気をつけなくてはいけないのは、3回目の受験で合格しなかった場合、直ちに通信教育講座を再受講しないと、改めて1次試験の通信教育講座を受講しなくてはならないという点です。
なんともお金のかかる資格ですね…。
その後、合格前も含め実務経験3年以上と協会理事会に認められると、資格を得ることができます。

まとめ

今回は証券外務員と証券アナリストについて見てきました。
以下、今日のまとめです!

①資格について
証券外務員は証券取引をする上で「必須」の「公的資格」
証券アナリストは「民間資格」
②対象の違い
証券外務員の主な顧客は「投資家」
証券アナリストの主な顧客は「企業」
③試験の違い
証券外務員は「一種と二種」に分かれており、受験資格は「無い」
証券アナリストは「二段階選抜」で「日本証券アナリスト協会が実施する通信教育講座」に申し込む必要がある

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