今回は、弁理士として2年目のBさんにお話を伺いました。
もくじ
弁理士試験を受けるに至った経緯
特許事務所を経営している知人や個人発明家の友人が周りにいたということもあり、大学生の頃から知的財産に興味がありました。
新卒で入社した企業では知的財産部への配属を希望しておりましたが、なかなか機会に恵まれず、知的財産部に配属されることがありませんでした。
そこで、未経験でしたが、思い切って特許事務所に転職しました。特許事務所では約1年間、明細書作成の補助をしておりました。
しかし、特許事務所では弁理士資格がない場合には明細書作成の補助業務までしかできません。そこで、仕事の幅を広げるために弁理士試験を受けることに決めました。
弁理士試験にあたってのどう勉強したか?
弁理士試験の勉強は長期で行うことになります。そのため、当時、弁理士試験に合格するために最も重要なことはモチベーションの維持だと考えておりました(今でもそう思っています。)。
そこで、私は受験予備校に通って勉強しました。受験予備校に通うことで勉強仲間ができて、モチベーションの維持につながりました。
具体的な勉強方法としては、一次試験については、理解→確認→暗記の流れで勉強しました。詳細には、まずは受験予備校のテキストを複数回(少なくとも3回)繰り返して読み、各法域を全体的に理解することに努めました。
その後、過去問や受験予備校の演習問題とその答えを複数回(少なくとも3回)読みました。そして、一次試験直前期には暗記に努めました。
二次試験については、受験予備校では事例問題を中心とする講義が多いですが、試験で差が付くのは制度趣旨だと思います。制度趣旨は暗記になりますが、一度暗記してしまえば誰でも高得点が狙えます。
そのため、二次試験直前期には、制度趣旨と判例の暗記に努めました。三次試験前には、受験予備校に通うことでできた勉強仲間と模擬試験形式で問題を出し合って勉強しました。
弁理士の仕事とは?
現在の弁理士としての主の業務は、基本的には弁理士資格を取得する前の業務と変わらないです。具体的には、特許出願におけるクレーム・明細書作成業務や拒絶応答などの中間業務です。
弁理士になって変わったことは、個別の案件または特定のクライアントを1人で担当するかどうかが変わりました。
弁理士資格取得前は、常に弁理士と共に仕事をしていましたが、現在は個別の案件はもちろんのこと、特定のクライアントごと私1人に任されています。
つまり、一任されているクライアントからの依頼であれば、特許、意匠、商標、著作権など仕事の内容は問わず、基本的に私一人で担当することになります。
このように、基本的な業務内容は弁理士資格の有無で変わりませんが、責任の重さが変わりました。
受験生・受験を考えている方へのアドバイス
弁理士試験は受験制限がないので、モチベーションさえ維持できれば何度でも挑戦できます。
なので、諦めないことが肝心です。「4,弁理士試験にあたっての勉強方法等」でも記載しましたが、弁理士試験に合格するために最も必要なことは、モチベーションの維持だと思います。
そして、弁理士試験の勉強をしていく中で最も難しいことも、モチベーションの維持だと思います。自分なりのモチベーションの維持の方法がないという方はやはり受験予備校に通うことをオススメします。
勉強仲間とは勉強中だけでなく、弁理士になってからもお付き合いがあります。受験生時代は辛いかもしれませんが、頑張ってください。