現在、地元ゼネコン業者からの不動産登記や新規事業をはじめるお客様の法人登記などをおこなっているHさんにお話を伺いました。
もくじ
司法書士試験を受けるに至った経緯
インターネットや新聞などでニュース記事を読んで法律に興味をもち、法律の知識を生かせる職業に就きたいと考えました。
法律関係の職種のうち、弁護士は予備試験の合格後に司法試験にも合格する、あるいは法科大学院を修了して司法試験に合格するという方法しかなく、とても高いハードルが待ち構えていたので、司法書士は受験制限がないため、他の職業に就きながらでもこつこつと勉強を継続することができると思いました。
こうした点に魅力を感じて、司法書士を目指すことにしました。
また昔から困っている人を見たら助言を与えることが好きでその様な仕事につきたいとも思っていました。
高齢化社会が進展する日本で、遺産相続や判断能力が衰えた高齢者の財産管理などに関するトラブルが数多く発生しているのを実感して困っている人たちが安心して生活を営めるようにサポートしたいという思いから司法書士を志す。
これもまた私の志望動機の1つです。
司法書士試験にあたっての勉強法
1年目は,とにかく過去問を繰り返すことに専念しました。
当時の私は過去問を繰り返すだけで合格できるだろうという甘い考えを持っていました。
しかし司法書士試験においては,そのような甘い考えが通用するわけがなく,1年目は本試験当日に不合格を確信する結果となりました。
1年目の結果を受け,過去問を繰り返すという普通のことをやるだけで合格をすることは無理なんだと考えました。
自分なりに考えた結果が去年の答練・模試や,市販の問題集を購入してきて,過去問以外の問題をとにかく繰り返えすことにしました。しかし,結果として,これが大きな間違いだったのです。
たしかに,答練や模試では良問が多く揃っていて,多くの知識を増やすことができました。しかしその反面,本試験で出るような基礎的な問題を忘れてしまっていたのです。
この年の本試験では基礎的な問題を落としてしまい不合格となりました。
まわりの合格者の知り合いに相談をすることにしました。合格者の意見は共通していえることは「基本を疎かにするな」ということでした。
半信半疑でしたがこれ以上,自分のやり方を貫き通しても何も変わらず,また来年も不合格になってしまうんじゃないか,そんな事を思うようになり,3年目にしてやっと合格者の意見を取り入れ,基本通りの勉強スタイルに戻すことに決意しました。
合格したこの年の勉強方法ですが,まず,テキストを読みます。そして,その読んだ部分の過去問を解きます。それが終わったら,次の分野のテキストを読みます。
そして,その部分の過去問を解く。これをただひたすら続けるだけです。これは,本当に当たり前の勉強方法だと思います。
そんな事は誰でもやってるし,そんな普通のことをしただけで受かるわけないと思う方もおられるかもしれません。しかし,合格するためには,これが一番の近道なんです。
私はこの年に合格することができました。合格発表当日,法務局の掲示板で自分の番号を確認した時は,本当に嬉しくて泣いてしまいました。
司法書士の仕事について
今回は数ある仕事の中から一部ですが紹介させていただきます。
司法書士の最も重要な業務は登記です。土地や建物の登記は不動産登記、会社の登記は法人登記といいます。
登記にはさまざまな利害や権利関係が絡むため、司法書士の資格がある人でないと業務にすることはできません。不動産の売買や相続の際に、土地や建物の所有権を明確にするための登記を行います。
土地や建物といった不動産や会社など、有名無形の財産を所有するには登記をした上で自分の名義にしなければなりません。
この登記をしてはじめて、その財産が誰のものなのかということが法的に確定します。
以上、代表的な業務内容を紹介させていただきました。私の仲間のどの司法書士も大体、口を揃えて登記の仕事が1番多いと言っています。
受験生・受験を考えている方へのアドバイス
最後に、受験生・受験を考えている方へのアドバイスをさせていただきます。
「苦節○年ついに合格しました」こんな言葉を合格者からよく耳にします。
しかし,私の場合は,受験生の時に苦しいなんて思ったことはなく,むしろ,受験生活を楽しんでいました。
なぜなら,多くの受験生仲間に囲まれ,また,予備校にも数え切れないほどの友人がいたからです。
苦労するだけが受験勉強ではないと思います。
これから,勉強を始める方には,是非,共に合格を目指せるような仲間を見つけて頑張っていただきたいと思います。
拙い文章ではありましたが,最後までお読みいただきましてありがとうございました。