今回は、中央大学法学部出身で予備試験経由で司法試験に合格したRさんに話を伺いしました。
もくじ
1,出身について
中央大学の法学部出身で、外国でもロースクールに行っていますので、日本では予備試験を経由して受験しました。日本のロースクールに行く時間と金銭的余裕はありませんでした。受かるまで5年は必要です。それでも、働かないで勉強だけする甲斐性はないので、塾の講師の本を開いたり、出身校の弁護士の先輩に伺って辰巳がよいとか、伺うたびに塾の説明会にいって予備試験経由を心に決めました。
2,司法試験を受けるに至った経緯
リーガルマインド=私 といったくらい法的思考を日常生活でもするマニアックなところがあるため、諦めずにトライし続けました。
外国で弁護士事務所に勤めていたときも、日本で司法試験を合格しておいたほうがためになるから、という複数の国の弁護士資格免許のホルダーである先生からの勧めを受けたことが契機となり、帰国後トライしたことになります。
その後は、大学時代の先輩たちと定期的に会う機会が増え、行政書士や司法書士の先輩もいますが、やはり司法試験や修習生時代の話を食事会の折に伺うことがあり、なにか強い憧れのようなものが、もっと現実の話として聞こえてくるようになったときに、思い切っていったん失業保険をもらいながら集中して勉強しました。さすがにロースクールにいくほどの期間はとれなかったので9か月後には再就職して、最初の予備試験を受けることができました。試験場の空気に飲まれることもなく、そのあとも本試験まで気を抜かずに頑張れたのも、先に受かっていた先輩たちの応援のおかげでした。
3,司法試験にあたっての勉強法
すでにいくつかの科目はすでにマスターレベルにあると自負していたので、難しい民法(日本人のモラルと解釈は海外のとは異なるため、再勉強しました)と訴訟法から手をつけ、まずは一度通して読むこと。さらに難しい議論は飛ばし読みして、判例集のコメントの方を丁寧に読むことに時間を費やした。教科書というものはなるだけすっきりとまとまった先生のものをチョイスして、あまり何冊も同じ科目にお金をかけず、
日常出くわす様々な事件やニュースで驚くような事件があったとき、これはどの法律になるのかな、という興味のわく勉強法など、少しずつ大きな柱何本かに肉付けをしていき、それぞれの部屋を家具でいっぱいにするような、言葉の言い回し集なんかをEXCELで条文や判例と関連づけてノートを集約化しました。
科目ごとにこれをやると大変ですが、特に刑法の勉強にはこのEXCELで要点をまとめるのは勉強になり、頭に定着。
本試験でも、予備試験でも、特に驚くようないくつもの事件性を組み合わせた事例をもってきて、最近の判例から判断を問われます。ですので、社会でおこっている事件の訴訟の内容をできるだけニュースでもよいので興味をもって追うようにしていました。
4,弁護士の仕事について
最初は本当に膨大な書類を読んで、その中で論点や新しい事実を見つけてはその証拠と条文、判例などと結びつけつつ、一つのレジュメとする仕事に追われます。それから、いろんな雑務、そしてほとんどお金になるかどうかわからない接見など、泣いてやめたい、と思うこともありました。でも、なれるまでの道のりと先輩方の心の支えや、素晴らしい弁護士の先輩やパートナーの方々を見ていると頑張ろう、とおもって続けています。逆に長く務めるパラリーガルや事務員の方々を大切にして、仕事の分担が頼めるようになってからは、かなり精神的にも肉体的にも楽になりました。
ところで、事務所内は弁護士の同僚と仲良くしているようで、実は嫉妬ややっかみがあり、司法修習時代の仲間が少しなつかしくなります。
5,受験生・受験を考えている方へのアドバイス
長いことかけて受かるまでがんばれる精神力をもって継続してください。ただ、本試験を受ける際には、受験回数と年限があるので注意してください。昔は何度受けてもよかったそうですが、それで人生を棒に振る人もいたそうです。効率よく勉強するためには通勤講座というオンラインスクールもありますが、続ける意思が強くないと、途中で投げ出してしまうでしょう。できるだけ、仲間をつくったり、ネットでブログを少しだけ書いたりして、自分で自分を励ましたり、スタバで少し勉強したり、と息抜きや自分へのご褒美を挙げながら続けてください。一度不合格で負のスパイラルに陥りそうだったら、そのときは思いっきり遊んでもう遊びあきるくらいになったら、そのエネルギーを投入して勉強を再開するのもお薦めです。
刑事弁護に取り組む弁護士の司法試験合格体験記司法試験合格者数を伸ばす予備試験組と募集停止が進む法科大学院(ロースクール)【慶應生必見!】予備試験の一般教養科目、法律基本科目って?Sponsored by 資格スクエア
「司法試験」・「予備試験」・「法曹コース」・「国家総合職」を考える塾生へ、もう一つの「塾」、伊藤塾。 – 「私たちは慶應義塾と伊藤塾で合格しました!」