もくじ
行政書士試験を受けるに至った経緯
秋田県庁に入庁する際に、その採用試験で憲法や民法、行政法、会社法を初めて学び、法律に興味を持つようになりました。県庁は訳があって4年で退職してしまいましたが、その勤務期間中に行政事務に従事して、行政職の経験を積みました。また、その勤務期間中に士業で働いている方に出会い、将来的には士業として独立開業したいと思うようになりました。それで、士業として事務所を構える最初の一歩として、行政書士試験を受けようと決意しました。
行政書士試験にあたっての勉強法等
私は、2回の受験で合格しましたが、最初の年は、基本書のみを勉強した結果、全く点が取れなかったので、2年目は、過去問や本試験の予想問題の演習を徹底的に行いました。受験年度の予想問題集や過去問の問題集を数冊買って、繰り返し繰り返し勉強しました。その結果、2年目は自己採点で9割近くの点を取ることができました。行政書士試験では、過去問をひねった問題が多く出題されますが、過去問を繰り返し勉強することで、問題のパターンを暗記してしまえば、試験の時に、問題を読んだだけで、正解がパットひらめくようになりました。行政書士試験は5つの選択肢から1つの正解を選ぶマークシート方式ですから、この方法が極めて有効に機能しました。
行政書士の仕事について
行政書士のお仕事は、他の士業と提携して行うものが多いです。例えば、相続の場合、登記に至るまでの相続人調査や各種証明書の作成は行政書士が行い、登記申請は提携している司法書士に依頼するとか、確定申告書の作成であれば、損益計算書や貸借対照表の作成は行政書士が行い、確定申告書の作成は提携している税理士が行う、というパターンになります。地方の士業のお仕事で個人が相手のものの多くは登記と税金に関するものですが、行政書士は、登記申請書や確定申告書の作成はできませんから、司法書士や税理士と提携してそういったお仕事をすることになります。安心して仕事を依頼できる提携先を見つけることが、地方の行政書士で成功する鍵を握ります。
受験生・受験を考えている方へのアドバイス
行政書士試験はマークシート方式なので、サラリーマンの方が仕事の合間に勉強する場合であっても、きちんと勉強すれば2年程度で受かります。現在では、優れた参考書が簡単に手に入りますし、スマホを活用した通信講座も利用することができます。受験環境は、私が受験したころよりも今の方が恵まれていますので、真面目に取り組む限り、必ず合格を勝ち取ることができるでしょう。行政書士は法曹への入り口となる資格です、合格することで、弁護士や司法書士・弁理士などのより上級の資格が見えてきます。若いうちに是非取っておきたい資格です。
税理士と行政書士、司法書士と行政書士、社会保険労務士と行政書士というように、他の士業と併せてこの資格を取得して、お仕事に活用されていらっしゃる士業の先生も多くいらっしゃいます。行政書士は法曹への入り口の資格と言われていますが、まず行政書士を取得して、その後に、より上級の資格を目指してステップアップを図るという方も大勢いらっしゃいます。若いうちにこの資格を取っておけば、そういったレベルアップも十分に可能です。もちろん、コミニケーション能力が方や特殊な分野に精通している方は、行政書士の資格単独で事務所の経営を軌道に乗せることも十分に可能です。行政書士の資格単独では食べていけないとよく言われますが、それは事業を営む個人の力量次第です。