今回は、法科大学院(ロースクール)とは?といった話から、法科大学院のメリットやデメリットについて紹介します。
実際、法科大学院ってどんなところか興味があるという方は是非読んで見て下さい。
もくじ
【慶應の法科大学院を例に説明!】そもそも法科大学院(ロースクール)とは?/
法科大学院とは?
法科大学院とは、法曹養成を目的とした大学院で、法曹人口を増やすために作られた大学院です。
法科大学院を修了するためには、 3年以上在学し、93単位以上取得する必要(標準修業年限) があります。しかし、法学既修者は2年以上在学し、63単位以上取得すれば修了 することができます。
そのため、法学既修者と認められれば、2年間で卒業することも可能です。
どんなカリキュラム?
大学の履修と似ており、必修科目と選択科目が設定されています。
必修科目には、法律基本科目、法律実務基礎科目があり、これらの科目を履修する必要があります。
選択科目には、基礎法学・隣接科目、展開・先端科目、法律実務基礎科目(選択)などがあります。
授業関連:カリキュラム(必修/選択/WP)
https://www.ls.keio.ac.jp/curriculum/
生きた法律を学ぶエクスターンシップとは?
慶應の法科大学院では、エクスターンシップというものがあります。
エクスターンシップとは、短期就業体験プログラムのことを指し、法律事務所だけでなく、法テラスや官庁や企業、海外などに派遣されて職場を体験することができます。
また、エクスターンシップは単位として認定もされるようです。
授業関連:エクスターンシップ
https://www.ls.keio.ac.jp/curriculum/ext.html
法科大学院を卒業した後って?
「法科大学院を卒業したら、司法試験を受けて裁判官、検察官、弁護士を目指す!」
というのはもう聞き飽きた!という方にオススメなのが、慶應の法科大学院修了生で活躍している方が取り上げられているこちらのページ。
『インハウスで活躍する』シリーズ、『グローバルに活躍する』シリーズ、『未修者コースから羽ばたくー社会人経験者ー』シリーズなど、様々な視点からどのように活躍しているかというかということを知ることが出来ます。
法科大学院のメリットとは?
ここまでは、法科大学院とは?といったことについてお話してきましたが、ここからは、法科大学院のメリットとデメリットを紹介していきます。
【法科大学院のメリットその①】修了時に司法試験の受験資格を得ることができる
司法試験の受験資格を得るためには、法科大学院を修了するか、予備試験に合格するという2つの方法しかありません。
そのため、修了時に受験資格を自動的に貰えるというのは、法科大学院の最大のメリットと言えるでしょう。
司法試験の受験資格を得るために法科大学院に進学するという人もいるのはこのためです。
【法科大学院のメリットその②】実際に役立つ法律まで学べる
法科大学院では、試験対策の勉強だけではなく、試験には出ないが重要な分野について学んだり、エクスターンシップ等を通じて生きた法律を学ぶこともできるなどといったメリットもあります。
司法修習生の時には、法科大学院出身者の方が様々なことを詳しく知っている場合があるのはこのためでしょう。
【法科大学院のメリットその③】他学部からでも入学可能
法科大学院は、法学部出身者に加え、他学部出身者でも入学することが出来ます。
そのため、学部を終えてから司法試験合格を目指すために入学するといったことも可能です。
ただ、法学既習者よりも1年間長く在籍する必要があるという点はデメリットであると言えるかもしれません。
法科大学院のデメリットとは?
【法科大学院のデメリットその①】金銭的な負担が大きい
慶應の場合、既修コース2年間の在籍でおよそ300万円程度、未修コースで3年間在籍した場合には450万円程度の学費が必要とります。
このように、年間の学費では学部生時代よりも高くなってしまいます。
「法律を学びたい!」といった強い意志がある場合には法科大学院に進むのもいいですが、司法試験の受験資格を得るためで得あれば、予備校で予備試験の対策をおこなった方が金銭面効率がよいというのも事実です。
【専門職大学院(法務研究科)】学費
https://www.keio.ac.jp/ja/admissions/fees/law-school-fees.html
https://info-jukusei.com/shikaku-school/
【法科大学院のデメリットその②】3年間、少なくとも2年間は在籍する必要がある
法科大学院には、法学既習者であっても最低2年間在籍する必要があります。
法律のエキスパートになるために、「どうしても法科大学院に行きたい!」と思っているのであれば、法科大学院はとてもよい選択でしょう。
しかし、司法試験に合格していち早く合格して、法曹として社会で活躍したい!と考えているのであれば、ダブルスクールに通うのも一つの手です。
https://info-jukusei.com/shikaku-13/
【法科大学院のデメリットその③】司法試験合格率が低い
平成29年度の司法試験では、法科大学院出身者の合格率は約22.5%であったのに対し、予備試験合格者の合格率は72.5%でした。
予備試験を受けることで試験対策になれているなどの理由はあれど、合格率では予備試験合格者に軍配が上がります。
以前の記事では、予備試験合格者と法科大学院出身者の司法試験合格率の比較などもおこなっておりますので、是非ご覧下さい。
予備試験、司法試験の合格率・合格者数と法科大学院の倍率とは?
オススメ記事
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