予備試験、司法試験の合格率・合格者数と法科大学院の倍率とは?

法曹になるためには、予備試験に合格してから司法試験に挑むルートと法科大学院(ロースクール)を修了して司法試験に挑むルートの2つのルートがあります。
はたして、予備試験に合格し司法試験を受験する受験生(予備試験ルート)と、法科大学院を修了して司法試験を受験する受験生(法科大学院ルート)の間に差はあるのか?
今回はその気になる疑問を解決します。

そもそも予備試験・法科大学院とは?

予備試験とは?

予備試験とは、法科大学院を卒業することが難しい人が司法試験の受験資格を得るための試験となります。もちろん、効率よく法曹を目指す受験生も数多くいます。
予備試験には、年齢や学生による受験制限が無いため、短答式試験、論文式試験、口述試験という3つの試験全てに合格することで、司法試験の受験資格を得ることができます。
短答式試験に合格後に論文式試験を受験、論文式試験合格後に口述試験を受験することができます。
参考 平成30年司法試験予備試験に関するQ&A法務省  

法科大学院(ロースクール)とは?

法科大学院とは、法曹養成を目的とした大学院で、法曹人口を増やすために作られた大学院です。
法科大学院を修了するためには、 3年以上在学し、93単位以上取得する必要(標準修業年限) があります。しかし、法学既修者は2年以上在学し、63単位以上取得すれば修了 することができます。
そのため、法学既修者と認められれば、2年間で卒業することも可能です。

予備試験の合格率・合格者数

2017年度のの予備試験合格率は、 最終合格率4.02% 合格者数279名 となっています。
この合格率は、短答式試験、論文式試験、口述試験に合格した人の割合になります。
 
試験ごとの合格率は、それぞれ以下の通りとなっています。

  • 短答式試験の合格率は、約21.4% 合格者数は、2,299名(受験者10,743名)
  • 論文式試験の合格率は、約21.3% 合格者数は、469名(受験者2,200名)
  • 口述試験の合格率は、約94.7% 合格者数は、444名(受験者469名)
短答式試験と論文式試験はそれぞれ20%前後の合格率、口述試験は95%前後の合格率であることがわかります。
 
大学在学中の予備試験の最終合格者数は、各大学以下のようになっています。(2017年度)
  • 東京大学 71名
  • 慶應義塾大学 38名
  • 中央大学 24名
  • 京都大学 14名
  • 一橋大学14名
  • 大阪大学11名
  • 早稲田大学 9名
  • 以下省略
一部の大学に合格者が偏っていることがわかります。

【参考】
文部科学省『平成29年司法試験予備試験口述試験(最終)の結果』
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2017/11/27/1398626_001.pdf
文部科学省『平成29年司法試験予備試験受験状況(大学生)』
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2017/11/27/1398626_006.pdf
文部科学省『平成29年司法試験予備試験受験状況(大学別・全体)』
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2017/11/27/1398626_007.pdf

法科大学院の競争倍率・入学者数

法科大学院は、各大学院で入学定員が定められているため、大学によって倍率等や入学難易度が異なります。
大学受験の時のような選抜方式ですね。
競争倍率と入学者数は以下の通りとなっています。

  • 平均競争倍率 2.06
  • 入学者数:1,621名
  • 合格者数:3,521名
(数値:平成30年度)
 
法科大学院は、合格しても入学しない受験者も多く2,000名近くが入学していないということがわかります。
 

【参考】
文部科学省『各法科大学院の平成30年度入学者選抜実施状況等』
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/05/15/1404919_02_1.pdf

最終的な司法試験合格率・合格者数について

では、予備試験に合格し司法試験を受験する受験生と、法科大学院を修了して司法試験を受験する受験生の間に差はあるのでしょうか?

全体

まずは、全体の合格率です。
全体の合格率は、6,000名近くの受験者に対し、1500名の合格、合格率は25%前後となっています。

  • 合格率 約25.9%
  • 合格者数 1543名
  •  受験者数 5,967名
ただし、司法試験の短答式試験の時点ですでに30%近くの受験者が不合格となっています。
※司法試験にも、予備試験同様に短答式試験、論文式試験、口述試験の3つの試験があります。

法科大学院出身者

次に法科大学院出身者の合格率・合格者数です。
法科大学院の出身者の合格率は20%前後となっています。
また、短答式試験の合格に必要な点数を得ていない受験者が2,000名以上いることから、司法試験の難しさが見てとれます。

  • 合格率 約22.5%
  • 合格者数 1,253名
  • 受験者数 5,567名

予備試験合格者

予備試験合格者の司法試験合格率は、70%以上と非常に高くなっています。
難易度の高い予備試験に合格する実力をすでに持っていることが大きな理由でしょう。
また、「予備試験合格者は就職に有利」「合格前に内定が出た」などと言われるのは、合格率が非常に高いことが影響している可能性があります。

  • 合格率 72.5%
  • 合格者数 290名
  • 受験者数 400名
 

【参考】
文部科学省『平成29年司法試験の採点結果』
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2017/10/04/1396934_002.pdf

まとめ

  • 予備試験の短答式試験と論文式試験の合格率は20%前後ではあるが、口述試験では95%前後
  • 予備試験の最終合格率は4%前後だが、予備試験合格者の司法試験合格率は70%を上回る
  • 法科大学院の入学倍率は2倍程度となっており、法科大学院修了者の司法試験合格率は20%前後
 
 
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