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司法試験合格者数を伸ばす予備試験組と募集停止が進む法科大学院(ロースクール)

2018年の司法試験合格者のうち、予備試験組の合格者は336人と前年比で46人増加して右肩上がりの成長を見せています。合格率も77.6%と高く予備試験が人気な理由の一つとなっています。
一方、法科大学院の修了者の合格者は前年度比で64名減少しています。
今回は、そんな予備試験と法科大学院の現状について紹介します。

司法試験合格者数を伸ばす予備試験組

司法試験において、予備試験組は2012年から右肩上がりで合格者数を伸ばしています。
合格率も60〜70%で推移しており、2018年には合格者数・合格率ともに過去最高を記録しました。

法科大学院に通わなくても大学在学時に司法試験の受験資格を得ることができる予備試験に優秀層がチャレンジしているということが大きいからでしょう。
司法試験を目指すのであれば、予備試験合格を目指すというのが今後徐々に主流となっていくかもしれません。
司法試験予備試験のメリットとデメリットとは?

募集停止が進む法科大学院

近年では、法科大学院に合格しても入学しないという人が非常に多く、実際の入学者数では定員割れが続いています。

多くの法科大学院で定員割れが続いており、近年では募集停止や法科大学院の廃止などが進んでいます。
各法科大学院の平成30年度入学者選抜実施状況等の灰色でハイライトされている法科大学院が募集停止中となっている大学院です。
首都圏及び上位大学院が残っている傾向があることがうかがえます。
そのため、ピーク時には74校あった法科大学院の募集は、2018年には36校の募集まで減少しました。
今後も法科大学院の入学者数が減るようだと、司法試験制度に何らかの影響があるかもしれません。
【慶應の法科大学院を例に】法科大学院(ロースクール)のメリットとデメリットとは?

実は、司法試験の合格者数は下げ止まった?

受験者数、合格者数ともに減少傾向にある司法試験ですが、
直近3年では、1500人以上の合格者が出ており、それに伴って合格率が上昇しています。

ここに1500名以上の合格者を出したいという意向が現れているのではないかという意見も多いです。
それもあり、2018年の司法試験では合格率が29%を上回りました。
今後も受験者数が減少するようであれば、さらに司法試験の合格率が上がるということもあり得るかもしれません。
予備試験、司法試験の合格率・合格者数と法科大学院の倍率とは?

まとめ

  • 予備試験組の司法試験合格者数が右肩上がりで成長している
  • 法科大学院は、もっとも多かった時期から半分以下になっているにも関わらず定員割れが続いている
  • 直近3年では、司法試験合格者数があまり減少してない

グラフ等に用いたデータ元
各法科大学院の平成30年度入学者選抜実施状況等
日弁連白書 2017年版

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